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GINZA SIX EDITORS

ファッション、ジュエリー&ウォッチ、ライフスタイル、ビューティ、フード…。各ジャンルに精通する個性豊かなエディターたちが、GINZA SIXをぶらぶらと歩いて見つけた楽しみ方を綴ります。

Playing Favorites on the Third Floor

笹森 真那

いわゆるデパートというのは、入っているお店もセレクトも上品でつつがなく、お嬢様が行くようなイメージがありました。子どもの頃、親に連れられて行く際にうんとおめかしをさせられたせいかもしれません。だから、カジュアルで偏愛志向の私には、ちょっとしっくりこない場所でもあったのです。

でも、2年前にGINZA SIXを訪れた際、そんなイメージは一変しました。エッジの利いたブランドが入っていて、好きなものに偏りのある私でもわくわくできる場所。馴染みのあるセレクトショップのようでいて、デパートのような高級感も味わえる場所。(開店10時30分には、老舗百貨店と同じように、各店の販売員さんが深々と頭を下げながら出迎えてくれるんです!)

今回は、大好きなイタリアブランドの「forte_forte(フォルテ フォルテ)」が、GINZA SIXに新しい店舗をオープンしたと聞いて駆けつけました!

メゾン マルジェラやマルニ、3.1 フィリップ リムなど、モードマニア垂涎のショップが立ち並ぶ3F。私の愛するフォルテ フォルテも、その一角にオープンしていました。

ファブリック・フェチの兄妹、パオロ・フォルテとジアーダ・フォルテが手がけるブランドだけあって、どの服も生地が柔らかく軽やかで、着心地が最高なんです。色も絶妙。店頭では、温かみのあるオータムカラーがまず目を引きました。

カフタンドレスやボーホー風のワンピースはたくさん持っているけれど、やっぱり手に取ってしまいます。さっそく試着。ゆったりしたロングワンピースって、童顔・丸顔の私が着るとどうも素朴になりがちなのですが、こちらの一着(89,000円 ※以下全て税抜価格)はマルチカラーのラメ糸があしらわれていて、ほどよくモード感があります。

リラックスムードの中にも、ぴりりと色やデザインが利いている。それこそがフォルテ フォルテの服の魅力。目の肥えたスタイリストさんの間にファンが多いのも頷けます。

インテリアは、本場イタリアのミラノにあるブティックの雰囲気を再現するため、什器もわざわざ空輸(!)して揃えたそう。ラックのポールひとつとっても、木の小枝を思わせる有機的な曲線を描いていたりと、随所にこだわりがつまっています。

洋服がアートピースのように吊るしてディスプレーされているのもおしゃれ。ちょっとしたギャラリーにいるような気分です。

これからの季節に向け、シャギーなファーアウター(95,000円)もチェック。冬のペールブルー、素敵ですね。こちらもまた軽くて着やすそうでした。

フォルテ フォルテの世界観をたっぷり満喫した後は、同じ3Fをパトロールすることに。

店頭にあったチェックのトートに目を奪われて入った先は、英国ブランドの「Mulberry(マルベリー)」。この秋はクラシカルなブリティッシュチェックが気になりますが、ちょっとパンクなこの配色、最高に可愛い! マルベリーといえばレザーですが、こちらはコットンキャンバスのため、お値段も59,000円とリーズナブル。ブルーとレッド、どちらにしようか本気で迷います…。

と思ったら、チェックのニットベスト(66,000円)も発見。今季注目のボウタイブラウスや、ラッフル襟付きの白シャツと合わせたら素敵そう。

しまいにはトレンチコート(147,000円)まで試着。チェック三昧でしあわせです。好きなものはとことん同じようなものを見てしまうクセが…。おしゃれで美しい店長さんに着せ付けてもらいました。

クラシックなチェックコーデの足元は、ちょっぴりパンクなコンバットブーツ(116,000円)を。見た目以上にあたりの柔らかいレザーでラウンドトウなので、とっても履きやすい。
子どもが生まれてからというもの、履くのが面倒な靴はすっかりお蔵入りしていましたが、こちらはサイドジップで着脱できるので、レースアップデザインでも安心です。

スモールレザーグッズのコーナーには、アルファベットでカスタマイズできるiPhoneケース(17,000円)も。バーガンディーのケースやバイカラーのアルファベットステッカー(各4,000円)など、とにかく配色がおしゃれ。服やバッグと併せて、こちらも即座にウィッシュリスト入り。

マルベリーは、2015年からクリエイティブ・ディレクターがジョニー・コカに変わりましたが、ここ数シーズンはウエアも含め、特に私好みです。もう、欲しいものがいっぱい!
店頭にディスプレーされた服にも後ろ髪を引かれながら、お店を後にします。

最後にもう一店舗だけ!と駆け込んだのは「ADEAM(アディアム)」。デザイナーの前田華子さんがNYコレクションで発表しているので、ファッションウィーク中に現地でランウェイも見ていて思い入れがあります。

デザイナーご本人もニューヨーク育ちとのことで、フェミニンでありながらも働く女性にも似合うシックなスタイルが得意。

アディアムのお洋服は、子どもの授業参観や個人面談などの行事の際にお世話になることが多いです。コンサバになりすぎないところがお気に入り。

目を引いたのは、ネイビーのミンク使いがおしゃれなミニバッグ(140,000円)。トップハンドル部分のミンクファーは取り外しが可能だそう。

ミンクのケープ(960,000円)も可愛い。この冬はアウター大本命のケープにも挑戦したいです。

幼稚園の見学会に行く服を…と思って入ったのに、最後に目がいくのはやっぱりカジュアルなアイテム。スリッパのように履けるスリッポン(64,000円)は、大きめのグログランリボンが女心をくすぐります。

ミラノ、ロンドン、ニューヨークのコレクションブランドを堪能したこの日。気付いたら同じものや、既に持っているアイテムばかり見てしまい、自分の偏愛ぶりを改めて感じた2時間でした。

モード好きなら、GINZA SIXの3Fだけで1日が終わること間違いなしです。

Text:Mana Sasamori Photos:Akemi Kurosaka Edit:Yuka Okada(edit81)

GINZA SIX EDITORS Vol.87

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笹森 真那

女性誌「フィガロジャポン」エディター。主にファッションや旅の特集を担当。自他ともに認めるつなぎフェチで、日々増えゆくコンビネゾンがクローゼットを圧迫している。タイ好きが高じて、大学時代にはタイ語中級を履修。
Instagram GINZASIX_OFFICIALにて配信中

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