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GINZA SIX EDITORS

ファッション、ジュエリー&ウォッチ、ライフスタイル、ビューティ、フード…。各ジャンルに精通する個性豊かなエディターたちが、GINZA SIXをぶらぶらと歩いて見つけた楽しみ方を綴ります。

A Luxury Space Intriguing to Visit Again and Again

デッツ 松田

訪れるとどこかに緊張を感じる街、銀座。
上京して40年近く経っているのだけど、道路を歩くだけで気が張る街というのはそうそうない。大げさに言えば、外国の街を歩く時の感覚に少し似ているのかもしれない。もちろん、年を重ねるにつれてその感覚も徐々に薄らいではいる。しかし、未だに落ち着かない気持ちを少々抱えながら、GINZA SIXに来てみた。
実は、通っている歯医者さんが銀座なので数ヶ月に1度は必ずGINZA SIXの近くを通るのだけど、中に入るのはオープニング レセプション以来だ。壮大な吹き抜けを眺めながら、まずは5Fの「adidas Originals Shop」に向かった。

基本的に僕は毎日スニーカーを履くスタイルなのだが、中でもadidasの使用頻度は高い。定番であるキャンパスやスタンスミスの登板回数は月の半分以上を占める。それに加えて、週に2〜3回のランニング時にはウルトラブーストなども愛用しているので他人から見れば、完全に僕はadidas派と思われているに違いない(笑)。
この売り場でもまずはCAMPUS(キャンパス)をチェック。70年代に登場し、80年代にビースティボーイズが愛用して有名になったこのスニーカーは現在でも人気が高く生産が続いている。シンプルな面構えながら、存在感を放つ定番中の定番。

そして今回、目を引いたのがファレル・ウィリアムスによる新しいモデルSOLAR HU NMD(¥28,000 以下全て税別価格)。ストリートで目立ちそうなカラーリング、ヒールに入ったファレルのサインなど計算された仕上がりが美しい。ショップのスタッフさんに聞けば、このデザインのランニングモデルも訪れた翌日には発売されるという。いずれにしても、早めに手に入れたほうが良さそう。

もう一つのオススメは、こちらのパッカブル仕様のゴアテックスジャケットNMD KRK GTX JACKET(¥45,000)。スポーツやアウトドアに立ち位置を寄せた雑誌「OUTSTANDING M」編集長を務める僕としては見逃せない逸品。
防水性と透湿性などゴアテックスが持つ高い機能性を知っている人ならば。この価格は高くない。収納方法を教わってやってみると実に簡単。軽量なので鞄に忍ばせておけば、雨の多いシーズンや野外フェスなどで活躍してくれそうだ。

続いては、同じフロアの「N.HOOLYWOOD」に。店内中央のカウンターは、ショップスタッフとカスタマーが気軽にコミュニケートできるようにと配置されたものだそう。デザイナーの尾花大輔氏が手がけるウエアはシルエットが美しく大好きなブランドのひとつ。

今シーズンのテーマはワークウエアを再構築。上物の身幅やパンツの渡り幅も広いものが多く見受けられる。さらには、デニムブランドのLeeとコラボもしたモデルもラインナップされている。

試着したボタン無しのカーディガン(¥14,000)は、定番商品になっているそう。コンビニやスーパーなど近所に出かける時、さっと羽織れる便利なアイテム。

ここ数シーズン、アウトドアブランドのマウンテンハードウェアとコラボレートしたアイテムを発表しているN.HOOLYWOOD。こちらのウエアたちもリラックス感の強いゆったりしたシルエット。僕が気になったのは、同シリーズのトートバッグ(¥13,000)。バッグの底部にシューズを入れるポケットが付いているので、スポーツジムに通う時や1泊の旅行でランニングシューズを携帯したい向きにはベストチョイスと言えるのではないだろうか。

そして最後にお邪魔したのは、6Fの「Grill&Pub The NICK STOCK」。一人でも、仲間と一緒でも楽しめるカジュアルなスタイルのお店だが、とにかくビールと肉が好きという方にはたまらない1軒。

世界中から選りすぐられたビールにシカゴ・オーロラビーフの熟成牛ステーキだけでも大満足できるはず。僕がチョイスしたのは活きた酵母が入った無濾過ビール、白穂乃香(1パイント¥1,200)。フルーティーな口当たりだが、旨味も楽しめるビールだった。

食事は牛フィレステーキ(200g ¥3,400)と生マッシュルームとグラノーラサラダ(¥880)。ステーキは、ホースラデッシュを添えてオリジナルのバーベキューソースか、シンプルに塩だけでいただくかはお好みで。肉本来の旨味を味わうなら、やはり塩。
そして「サラダにグラノーラ?」と思いながらも気になってオーダーしたサラダも、ステーキに抜群にマッチ。甘みのあるグラノーラがサラダのドレッシングに合って、新しい食感に出会えた感じ。美味しゅうございました。

ところで「ぶらエディターズ」とはいうものの、前後に予定があって、当日は満足するまでのんびり店内を見回ることができなかったため、「これじゃあ、ぶらじゃないよな」と思い、3日後にGINZA SIXを再訪してみた。

取材日に覗けなかったショップや銀座 蔦屋書店をめぐって、B2フロアへ。この「ぶらエディターズ」企画を担当する編集者のO女史からレクチャーを受けていたので、B2フロアの「ぶらり」が実に楽しい。「いまでや銀座」「銀座 平翠軒」「カフェ エクスペルト」など東京初出店や個性的なお店が多いこのフーズフロア、一見の価値は十分にある。
最後はワインショップ・エノテカで友人と待ち合わせ。ワンコインで飲める赤ワインを堪能しながら考えていたのだけど、商業施設でこんなふうに楽しく時間を過ごすのは初めての体験だ。しかも一人で。
僕にとって銀座の敷居も少しづつ下がってきたのかもしれない。この先、GINZA SIXに通うことが多くなりそうな予感大。

Text:Dstz Matsuda Photos:Yuichi Sugita Edit:Yuka Okada

GINZA SIX EDITORS Vol.60

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デッツ 松田

エディター・クリエイティブ・ディレクター。1961年三重県伊勢市生まれ。1980年代半ばより編集のキャリアをスタート。「Hot Dog Press」を中心に様々な雑誌で編集&ライター業を展開。雑誌編集の仕事と並行して、テレビやFMラジオの構成作家としてもデビュー。スペースシャワーTVで『BUM TV』やフジテレビ『カルトQ』でブレーン&構成などを担当。同じくフジテレビ『たほいや』にレギュラーとして出演。1990年代~2000年代には雑誌「asAyan」の編集や講談社「HUGE」のクリエイティブ・ディレクションを手がける。2011年より現在までファッション雑誌「OUTSTANDING」を発行人&編集長を務める。
Instagram GINZASIX_OFFICIALにて配信中

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2018.10.11 UP

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