スタイリスト四方さんに聞く ブリティッシュメイドの定番パンツ、今季はこう穿く!
BRITISH MADE
Fashion
ブリティッシュメイド オリジナルコレクションのデビュー初期から展開し、今もベストセラーを続けているオフィサーパンツ「ポーツマス」。
シーズンを重ねるごとに素材バリエーションも広がり、より多彩な着こなしに対応するアイテムとなっています。
今季は、これまで展開して特に好評だった4素材をリストック。その旬な着こなし方を、本作のディレクションを務めたスタイリスト四方章敬さんに伺いました。
オフィサーパンツ「ポーツマス」とは?
左から:オフィサーパンツ(ベルトループ付)のグレー、オフィサーパンツ(アジャスター付)ベージュ、ネイビー、オフホワイト
1960年代にロイヤルネイビー(英国海軍)が採用していたヴィンテージパンツをインスピーレーションソースとする「ポーツマス」。
2インプリーツやサイドアジャスターなどクラシックな英国テイストが特徴的です。
シルエットは、ヴィンテージのムードを活かしつつ現代的にモディファイ。
全体的にゆとりをもたせつつ、裾をほんの少しだけテーパードさせています。
「一見どこにでもあるベーシックパンツのようで、実はどこにもないバランスを狙って企画しました。スタイリッシュさ・合わせやすさが魅力のイタリア系パンツと、今どきの抜け感を演出できるデザイナーズ系パンツ。
その中間を狙ったシルエットに設定しています」
と、ポーツマスを監修した四方さんは話します。
左端は季節を問わず着用できるフレスコウールのグレーパンツ。本来のポーツマスはサイドアジャスター付きのベルトレス仕様ですが、こちらはベルトループを付けてアレンジしています。
その他3本はサイドアジャスター付きの骨太なハリコシが印象的なコットンドリル製。ベージュ、ネイビー、オフホワイトの3色を展開しています。
ジャケットからTシャツまで、トップスを選ばずマッチする汎用性もポーツマスの魅力。とはいえ、新鮮な気分で活用するには旬の着こなし方を知っておくことも重要です。
そこで、四方さんが「今季はこう合わせたい!」というスタイリング例を披露。以下、そのポイントを解説いただきました。
Style1 グレーパンツは、オフィサーシャツを合わせて上品にリラックス
シャツ:BRITISH MADE - オフィサーシャツ/プリマス ※10月下旬発売予定
パンツ:BRITISH MADE - オフィサーパンツ/ポーツマス(ベルトループ付) ¥33,000-税込
シューズ:JOSEPH CHEANEY - ハドソン/HUDSON ¥88,000-税込
ポーツマスと同じく、英国ミリタリーをルーツとするオフィサーシャツ「プリマス」とコーディネート。残暑の時期から秋口をイメージした装いです。
「僕のなかでは不動の定番といえる合わせなのですが、シンプルゆえに飽きがこず、この秋もこんな服装で出かけたいですね。
グレーのウールパンツというとビジネススタイルをイメージする方も多いかもしれませんが、ポーツマスは程よくゆとりをもたせたシルエットのためカジュアルスタイルとも好相性です。
ポロシャツやニットTシャツなどを着てもサマになるのですが、このようなプルオーバー型のシャツを合わせれば上品なリラックス感が際立ちます。
インナーに白Tシャツを覗かせつつ第2ボタンまで開けて解放感を表現し、袖は無造作にまくってニュアンスをつけるのが僕のお決まりですね」
Plus One|ニット肩がけで英国感を盛り上げる
「秋が深まってきたらニットを肩がけしてアクセントにしてもいいですね。素朴なシェトランドニットを選んで、ブリティッシュムードを意識しています。
袖を胸元で結んでいますが、あまりキチッとせずできるだけ無造作に仕上げるのがポイント」
Style2 ネイビーパンツは、色味を統一してスタイリッシュに合わせる
シャツ:BRITISH MADE - ドレスシャツ/ロンドン ¥19,800-税込
パンツ:BRITISH MADE - オフィサーパンツ/ポーツマス(アジャスター付) ¥26,400-税込
シューズ:JOSEPH CHEANEY - ハドソン/HUDSON ¥88,000-税込
ダークネイビーのコットンドリルで仕立てたポーツマスには、同じくネイビーを効かせたロンドンストライプ柄のシャツ「ロンドン」を。
レギュラーカラーでドレスシャツとしても着られる一枚ですが、あえて裾をタックアウトし、アウター感覚でラフに羽織っています。
「ネイビーパンツはワントーンでシャープに着るのが今の気分ですね。こちらもシンプルなコーディネートですが、実は素材合わせにちょっとしたこだわりがあります。
パンツに使われているコットンドリルは、ヴィンテージチノの風合いを再現した骨太な表情。
一般的なコットンパンツに比べて存在感があるので、柄にパンチのあるロンドンストライプシャツを受け止めるのにちょうどいいバランスというわけです。一見ベーシックな合わせだからこそ、微差にこだわるのが楽しいですね」
Plus One|ハイゲージニットを腰巻きでアクセントに
「裾をタックインし、腰周りにニットを巻いてアクセントをつけてみました。肩がけニットはある程度ボリュームのあるほうが絵になりますが、腰巻きなら薄手のハイゲージが好バランスです。ニットもブルー系で同系色を意識しました」
Style3 トラッドなチノパンは、全身ベージュでアップデート
コート:BRITISH MADE - タイロッケンコート/ヨークシャー ¥93,500-税込
シャツ:BRITISH MADE - オフィサーシャツ/プリマス ※10月下旬発売予定
パンツ:BRITISH MADE - オフィサーパンツ/ポーツマス(アジャスター付) ¥26,400-税込
シューズ:JOSEPH CHEANEY - ハドソン/HUDSON ¥88,000-税込
ベージュのコットンドリルを採用したポーツマスは、トラッドテイストも薫る一本。大定番だけに着こなしのアップデートが大切ですが、四方さんはその実践例として“全身ベージュトーン”を提案します。
「ありそうでなかったコーディネートとして今年注目しています。ただし、ここでもポイントになるのが素材感。
パンツはガッシリとしたドリル、シャツは薄手ながらハリのあるタイプライタークロス、そしてコートはコンパクトギャバジン。
すべてコットンながら、それぞれ風合いの違うものを重ねています。色味は同じベージュでも、素材に変化をつけることでコーディネートにメリハリが生まれるというわけです」
Plus One|首元のスカーフで華やぎをプラス
「首元にベージュと同系色のブラウンを使ったスカーフを加えてアクセントにしました。コンパクトに結びつつ、先をTシャツの中にしまって控えめに効かせているのがポイントです。
普段スカーフをあまり巻かないという方でも、これなら抵抗なく取り入れていただけるはず」
Style4 オフ白パンツは、茶&黒で引き締めて着る
アウター:Barbour - [別注]トランスポートワックス ¥57,200-税込
パンツ:BRITISH MADE - オフィサーパンツ/ポーツマス(アジャスター付) ¥26,400-税込
シューズ:JOSEPH CHEANEY - HOWARD R/ハワード ¥88,000-税込
こちらのポーツマスはオフホワイトのコットンドリルを採用。真っ白ではなく、わずかにトーンのある白というところに注目と四方さんは話します。
「ダークトーンのトップスと合わせたときもコントラストがつきすぎないので、それがちょうどいい味になるんです。ダークブラウンのオイルドジャケットとも自然に色みが繋がり、ブラックのニットも完全なモノトーンにならずニュアンスが生まれる。
キリッと引き締まりつつ、秋冬らしい温かみも表現できるところがポイントですね。秋冬はダークトーン中心のスタイリングになりがちですが、オフホワイトの抜け感をうまく取り入れれば着こなしの幅がグッと広がりますよ」
Plus One|アーガイルソックスでトラッドな味付けを
「色柄もののソックスをプラスして足元にポイントを作るのもおすすめです。今回はブリティッシュトラッドを意識して、アーガイル柄をチョイスしました。オフホワイトのパンツとグラデーションになるよう、明るい色味のものを選んでいます」
■ 四方章敬さん
「LEON」「MEN’S EX」「Men’s Precious」「THE RAKE JAPAN」など、ラグジュアリーメンズファッション誌で活躍中。
イギリスの洋服に詳しいだけでなく、洋服が持つディテールとその背景を熟知、現代のファッションにまで精通するスタイリストです。
■ BRITISH MADE ORIGINAL WEAR COLLECTION
[キーワードはモダンブリティッシュ]
「イギリスにルーツを持つアイテムを現代のライフスタイルに合うよう再構築する」をテーマに、オリジナルウェアを展開。
クラシックの良さを生かしつつ時代に合わせてモディファイすることで、モダンブリティッシュなアイテムを提案していきます。メンズアイテムはスタイリスト四方章敬が監修。
Instagramアカウント @britishmade_ginza