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GINZA SIX EDITORS

ファッション、ジュエリー&ウォッチ、ライフスタイル、ビューティ、フード…。各ジャンルに精通する個性豊かなエディターたちが、GINZA SIXをぶらぶらと歩いて見つけた楽しみ方を綴ります。

Haute Couture and Sports: Appreciating Fashion Polarities

渡部 かおり

ファッションが、好きだ。洋服が、好きだ。その気持ちひとつでエディターという仕事を選んだ。「ただ綺麗なだけで終わらないおしゃれ」は仕事でもプライベートでも、私の永遠のテーマ……などと堅苦しい説明はやめ、今回はGINZA SIXで大好きな3つのブランドで思う存分、至福のショッピングタイムを楽しむことにする。

ハイブランドが洋服を通じて見せてくれる「今」が、好きだ。ヴァレンティノの夢のように美しく繊細で、ファッションの持つ多幸感をぎゅっと詰め込んだ世界観が、好きだ。日本が世界に誇るファッションストリート、中央通りに面するB1F~4Fの5フロアからなり、全カテゴリーを揃えた日本最大のストア。テーマや色別に最新のウィメンズファッションを配置した、3Fのフロアからまずはスタート。

早速、駆け寄ったのが2018年リゾートコレクションが立ち並ぶエリア。温かみのあるオレンジのニットスカートに手が伸びた。欲しい。マネキンが履いたビーチサンダルはなんと2カラーのミンクがあしらわれている!この本気のシャレがたまらない。欲しい。白やベージュ、エクリュでまとめられたコーナーにはただただうっとり。全部欲しい(願いが叶うなら)。

ゴージャスなゴールドのエレベーターに乗り、2Fへ移動。「無難恐怖症」であるがゆえ、なんとなく格好がつく黒が苦手。しかし、ハッピーな色や柄が溢れる店内で目についたのは黒のフードつきジャケット。スポーティな要素がありながら、素材は薄手の上質なレザー。この華麗なコントラストがヴァレンティノらしさ。早速、試着してみるととびきり軽く、フォルムも絶妙に今の気分。これはまごうことなく、特別な黒。欲しい(そのために働く)。窓側に立ち並ぶ最新コレクションを纏ったマネキンをチェックすると、足元はラインソックス×華奢なサンダル。ソックスを全色、欲しい。

機能性抜群のアウトドアブランドが、好きだ。山には登らず、基本的には地味な引きこもり体質なので普段のファッションに取り入れて楽しむのが、好きだ。ということで、5Fにあるザ・ノース・フェイス アンリミテッドへウキウキで歩を進める。ここにはアーバンエクスプロレーション、パープルレーベル、そしてウィメンズコレクションが陳列されている。ファッション性も機能性も兼ね備えた、大人のためのアウトドアアイテム、そして、厳選された雑貨類をゆったりとした店内でじっくり見ることができる。

周りのエディターやスタイリスト仲間がかなりの確率で愛用しているのが、トラベル用の収納ケース。ショップスタッフの方に「3サイズあって本当に使いやすいですよね」と振ると、「最近、アップグレードして5つのポーチがサイズ違いでセットなんです。」と言うではないか! 買った(即決で)。容量や使いやすさを確認しながら、ニヤニヤ。間近に控えたパリコレクション取材、前日のギリギリまでやらないことがすでに確定している、パッキングが少し楽しみになる。「GLAM COMPLETE TRAVEL KIT」は出張や旅の必需品、旅先でもそのままクローゼットに置けるのが楽で……と熱く語っていると、隣でこの特集を担当しているエディターの岡田さんも買った(即決で)。

店内奥にはウィメンズの気が利いた、ちょっとしたプレゼントとしてもおすすめしたいMXPのインナーウエアを見つけた。パッケージも可愛くて、ついつい手に取る。メンズのパープルレーベルが並ぶコーナーでは、大好物のロンTを発見。今シーズンはポケットに刻まれたロゴが小さくなったのだとか。マキシ丈のプリントワンピースの上に着たり、シンプルに細身のブラックデニムに合わせたり。メンズサイズはその大きさを生かした着こなしが楽しめるのがいい、ということでLサイズを買った。

スポーツブランドが、好きだ。青臭い高校生時代からずっと愛用しているアディダスが、永遠に好きだ。“愛しの3本線”が目に入ると元気がでるやら、ホームグラウンド感覚でほっとするやら。早速、店長の南沢さんにアディダス愛を暑苦しく語りながら店内をブラブラ。ロゴ入りのパーカは先シーズン購入済み。「ロゴが小さくなったんですね!ポケットジッパー仕様に変わったんですね!」と愛でる。

モード雑誌を中心に仕事をしているが、足元はスニーカーと決めている。最先端のトレンドも、10代から慣れ親しんだストリートスタイルも両方、大切。最新のハイモード×スニーカーのバランスが自分らしさだ。数多なるスニーカーを履き続けてきたが、私にとって、アディダスの不屈の名作「キャンパス」は今現在、キング・オブ・スニーカー。家に色違い、発売時期違いで8足ストックしてある。「まず最初に何足も履きつぶしたのは「ガゼル」です。その後、20代前半で、マーク・ジェイコブスの私服を真似して「スタンスミス」にはまって…」と40歳、自称”スニーカー女子”の喋りが止まらぬまま、南沢さんと「キャンパス」2ショット。その横でフォトグラファーの上澤さんが「キャンパス」の黒を買った。お買い上げありがとう!の気持ちだ。決して損はさせない。

もちろん、手ぶらで店を後にできるわけがなく、この日は色鮮やかなメンズのナイロンパーカ、そしてレギンス感覚で履ける、レディスの3本線パンツを買った。

GINZA SIXをぶらぶらして新しい服を買った帰り道、シンプルながら素直に「さて、明日も頑張ろう!」と思った。これこそがショッピングの醍醐味、ファッションの持つハッピーな力だ。

Text:Kaori Watanabe Photos:Yuka Uesawa Edit:Yuka Okada

GINZA SIX EDITORS Vol.31

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渡部 かおり

編集者。1977年徳島生まれ。出版社勤務後、ロンドンでのライター業を経てフリーランスの編集者として独立。女性ファッション誌、広告ビジュアル、カタログ制作に携わる。編集プロダクション「FW」主宰。
Instagram GINZASIX_OFFICIALにて配信中

ヴァレンティノ ギンザ

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ザ・ノース・フェイス アンリミテッド

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アディダス オリジナルス ショップ

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2018.03.05 UP

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