
大河原 愛 個展「光降る森」
銀座 蔦屋書店
Art
銀座 蔦屋書店は、大河原愛展「光降る森」を、店内、アートスクエアにて2025年6月14日(土) 〜 6月29日(日)の期間に開催いたします。
NY滞在中に、NYのコンテンポラリーアートの影響を受け、日本画からコンテンポラリーアートへ転向した大河原愛。
これまで、精神的な心の傷などをテーマに人物や人体を独自の世界観で表現してきた大河原愛は、2024年から始めた動物をモチーフにした作品をさらに展開させ、鮮やかな色の対比や日本画の影響を思わせるストロークが用いられるようになりました。
動物の新作に加え、エンコースティック技法で織りなす抽象表現と具象表現を組み合わせた油彩、そして戦前の写真を用いたコラージュなど、20点余りを展示いたします。
「光降る森 7」, 30.2 x 30.2 cm , Oil on Canvas, 2025
[アーティストステートメント]
機能不全の家庭で育った過去の記憶の影響で、長い間気持ちが沈みやすくなることを体験した私は、心の傷とは、そして記憶とは何かを考え続けてきました。生きづらさを感じやすい現代において、個の存在に焦点を当てながら、精神の光と闇、そして心の傷・記憶を主なテーマに制作しています。
2024年からスタートした動物のシリーズは、生きづらさを抱える人の姿と動物とが重なって感じられたことより描き始めました。ここで描かれている動物たちはすべて現代に生きる人の姿をイメージしながら描いたものです。
今回の展示タイトル「光降る森」は陽の光が降り注ぐ森の中にいるような充足感をイメージして紡いだ言葉です。社会において生きづらさを抱えた人、温もりを追い求めながらも孤独に身を置かざるを得ない人や傷を抱えながらも微笑む人たちに寄り添う表現を目指しています。
私は、生きづらさを抱えやすい、この現代に生きる人々が持っている痛みや繊細さのようなものに、光を当てたいのです。
大河原愛
[アーティストプロフィール]
大河原 愛 (おおかわらあい ・Ai Ohkawara)
2004年 武蔵野美術大学大学院 造形研究科 日本画コース修了。07 〜 08年にかけてニューヨークに滞在。フランシス・ベーコンやエゴン・シーレなどの近代絵画や、アメリカの現代美術に影響を受ける。繊細でありながら、不完全で不均衡なフォルムを特徴とした人物画やパステル画、身近な動物を描いた油彩作品を制作。目に見えない事物や、人の心の闇と痛み、そこから滲み出る光を表現する。
近年の個展に、2024年「静けさの内に留まる羊は、いかにして温もりを手に入れたか II」銀座 蔦屋書店など。新宿高島屋では個展を6回開催し、その他名古屋松坂屋など個展歴多数。海外では、2008年よりNYのギャラリーでも多くのグループ展に参加し、 2011年にアメリカのポートランドにあるHellion Galleryでも個展を開催した。ART FAIR TOKYOには12回出品し、これまで台湾、北京、上海、シンガポール、NYなど海外のアートフェアにも出品している。これまで3回の個展で8割近い作品が売約となり、月刊Art Collector’sの「特集完売作家」にも、2020年・2024年・2025年と3回掲載された。
桐野夏生氏を始めとする著名作家や芥川賞作家など6冊の装画に起用された他、Netflixドラマ「全裸監督」の劇中作品や、日本アカデミー賞受賞映画「ミッドナイトスワン」にも大河原愛作品が抜擢された。また、2020年にはBSフジテレビ「ブレイク前夜」や医療系のYoutube CMに画家として出演するなど活躍の場を広げている。2024年には朝日新聞土曜日朝刊の連載「フロントランナー」でも紹介されるなど、国内外で注目を集めている。
[展覧会詳細]
大河原 愛 個展「光降る森」
会期:2025年6月14日(土) - 6月29日(日) ※終了日は変更になる場合があります。
時間:10:30 ~ 21:00
場所:銀座 蔦屋書店 アートスクエア
主催:銀座 蔦屋書店
お問い合わせ:03-3575-7755(営業時間内) / info.ginza@ccc.co.jp