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GINZA SIX EDITORS

ファッション、ジュエリー&ウォッチ、ライフスタイル、ビューティ、フード…。各ジャンルに精通する個性豊かなエディターたちが、GINZA SIXをぶらぶらと歩いて見つけた楽しみ方を綴ります。

Golf Trends at GINZA SIX

松村 佳織 『Regina』編集長

わたしが創刊から携わっている女性ゴルフファッション誌『Regina』では、当初「スコアよりウェアです」というコンセプトのもと、ゴルフ場という非日常の空間で魅せるさまざまなゴルフファッションを提案し、この15年の間にトレンドの移り変わりも見てきました。ゴルフにおいては、日常のファッションほどの大きなトレンドの変化はありませんが、ここ数年の間にゴルフトレンドにも大きなターニングポイントがやってきたのではないでしょうか。

ゴルフファッションの流れを一つひとつ辿ってしまうと話が長くなりますが、それまで王道とされてきたポロシャツがモックネックへ、クラシックなシューズがスニーカータイプへと、2017年頃に注目を浴びたアスレジャースタイルがゴルフトレンドに大きな影響をもたらし、シンプルかつスポーティな傾向が強くなりました。さらに、コロナの影響で、「出発→プレー→帰宅」まで同じ服で過ごす人も多くなり、普段使いもできる汎用性の高いデザインが求められています。

非日常のおしゃれと言われ続けてきたゴルフファッションが日常へと変わりつつあることが、わたしとしては少し寂しい感じもしますが、やはりゴルフ女子たるもの、誰よりもおしゃれでありたい! そんなゴルファーの願いを満たしてくれるゴルフウェアを探しに、いざ、GINZA SIXへ。

まずは5Fにある「G/FORE(ジーフォア)」へ。2011年にロサンゼルスで誕生し、カラフルなグローブで注目を集めたラグジュアリーゴルフブランド。2年前にシューズとウェアを日本で本格的に展開し、GINZA SIX店は9月上旬にオープン。クラシックとモダンを融合させた新鮮なデザインは、感度の高い女性ゴルファーたちに大人気。7対3で女性客が多いというのもゴルフブランドでは異例の現象です。

これからの時期はおしゃれを忘れてついつい防寒に走りがち…。こちらのダウンのセットアップは、暖かさはもちろん、スタイルよく見せてくれる美しいシルエットが特徴。シンプルなデザインなので着回し力も高く、冬映えするクリアなホワイトもおしゃれ!

足元を華やかに彩るカラフルなシューズ(34,100円 ※以下全て税込価格)は見た瞬間に一目惚れ! スパイクレスなのでプレーはもちろん、タウンでも使え、多色使いが実はどんな服にも合わせやすい便利な一足。さらに、凹凸のあるマッサージインソールで足裏に心地よい感触が。手を使わず立ったままスッポリ履ける、なんとも優しい仕様ですが、履いてしまえばしっかりホールドしてくれるので、プレー中も安心です。

ツートンカラーのスポーティなワンピース(各53,900円)。シンプルな配色に際立つ3Dロゴやビッグマークは、SNS映えも確実。流行のモックネックでかっこよく着こなせそう!

バッグなどの小物も充実。スタッフの方におすすめされた白のボアのカートバッグ(19,300円)は、シンプルで上品なデザインが素敵。収納力が高く、あれこれ持ち物が多くなる冬のゴルフにはベストなサイズです。そして、この日の恰好にもぴったりマッチ! そのまま持って帰りたくなりました…。これなら普段使いもできますね。

「冬の間は、スイングの邪魔にならないダウンベストを着ていたのですが、1~2月はさすがに寒い…。着たままプレーできるダウンブルゾンもいくつかあるけど、やっぱり袖の存在感が気になるんです」。そんな話を聞いて提案してくれたのが、このダウンジャケット(61,600円)。身頃がダウンで、袖部分はストレッチの効いた起毛素材。半信半疑で着用してみたら、その軽い着心地に驚き! 気になる腕のストレスもなく、これなら思い切りスイングできそう。さらに嬉しいのは、スマートなシルエット。「白のダウン=有名タイヤメーカーのキャラクター」というわたしの勝手な想像は杞憂に終わりました。

お次は同じく5Fにある「BRIEFING GOLF(ブリーフィング ゴルフ)」。ブリーフィングと言えば、ミリタリー由来のデザインをタウンユースに落とし込んだ、メンズを中心に展開するラゲッジブランド。その伝統とこだわりをベースに「都会とアウトドアをブリッジする」スタイリッシュなアイテムを提案するゴルフラインです。おしゃれ男子が好むブランドというイメージがありますが、数多くのレディスウェアやバッグも展開され、持っていると一目置かれる特別な存在感が特徴です。

ブリーフィング ゴルフのウェアは、簡単に言うと「シンプル&スタイリッシュ」。それでいて存在感が半端ない! 「BRIEFING」というロゴのパワーがゴルフもおしゃれも上級者という印象を与えます。(もちろん、初心者だってOKです!) わたしが気になったのは、白とキャメルのバイカラーのニット(24,200円)。上質な素材感とツートンカラーのバランスが絶妙におしゃれ。背中の3Dロゴにもさりげないこだわりが感じられます。

機能へのこだわりも見過ごせません。発熱機能素材を備えた暖かパンツ(27,500円)。ゴルフにも普段にも使えるシンプルなパンツが欲しかったので、こちらもチェック。

ショップイチ押しのコーディネートはダークカラーで統一したワントーンコーデ。アウトドア風に仕上げたキレのあるスタイルがかっこいい! 身頃にバランスよく配したファスナーがフリース素材のほっこり感を解消し、メリハリのある着こなしに。裾部分にはシリコンワッペン、バックネックには星条旗モチーフの刺繍など、さりげないアクセントもポイントです。

BRIEFING GOLFと言えば、耐久性や細かいディテールなどこだわりの詰まったキャディバッグ。オールスターたちがずらりと並ぶ、まさに垂涎ものの眺め! いつかドヤ顔で担ぐ日を夢見て…。

3件目は、4Fにある「Chacott BALANCE(チャコット・バランス)」。バレエやダンス用品を扱う老舗ブランドのチャコットが、自分らしく日常を大切にする女性のために心身を整える「バランス・ウェア」を展開。ゴルフブランドではないのですが、わたしたちゴルファーとの親和性が高いこともあり、立ち寄ってみました。明るくて解放的な店内の雰囲気が思わず足を運びたくなります。

ショップに並ぶウェアはヨガやピラティスのレッスンに使える機能性がありながらも、デイスタイルにも活用できるデザイン。試着したリバーシブルベスト&インナーのセット(35,200円)は、4通りの着こなしができるとか。柔らかな着心地と肌触り、優しいライトグレーは、身に着けるだけでリラックス。今、流行りの「ととのう」ってこういうことなんですね。ゴルフウェアとして取り入れれば、余計な力が抜けてスコアアップも期待できそう(!?)

こちらは寒い季節におすすめの中綿パンツ(22,000円)。保温性がありながら動いても蒸れにくく、打ちっぱなしにいくときにも便利。シルエットの美しさもさすがチャコット・バランスです。

気づけば、わたしのクロゼットの中はフーディだらけ。そんなフーディ好きのわたしを魅了したのはこちらのセットアップ(トップス21,450円・パンツ14,300円)。カジュアルなイメージが強いアイテムも、チャコット・バランスの手にかかればこんなに可愛らしく。暖かみのあるクリーム色に、太めのリボンが女子心をくすぐります。「ゴルフウェアとして合わせるとしたら…」と頭の中であれこれ考えを巡らせるのも、ショッピングの楽しみのひとつです。

店内の一角に並ぶ「チャコット・コスメティクス」。ステージ用として開発されているので、「映える」、「崩れにくい」、「肌に優しい」とゴルファーにとってはいいことずくめ!ラスティングベースは、SPF50⁺/PA+++なので、UV対策も万全。カラーアイテムも全100色と豊富に揃います。

「普段着ることのない非日常なファッションを楽しんでこそゴルフの醍醐味」。そんな信念を持ち続けてきたわたしが、GINZA SIXを訪れて気づいたこと。コロナ禍で大きく変わったゴルフスタイルの中にも「おしゃれ」はずっと生きている。まもなく50歳を迎えるわたしですが、「今」を受け入れ、順応しながら、おしゃれ心を忘れずに生き生きとゴルフを楽しんでいきたいと思います。

Text: Kaori Matsumura Photos: Asuka Watanabe Edit: Yuka Okada(81)

GINZA SIX EDITORS Vol.115

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松村 佳織

女性ゴルフファッション誌「Regina」編集長。2006年の創刊から携わり、主にゴルフファッションの企画を担当。2019年編集長に就任。 Instagram : @regina_golf
Instagram GINZASIX_OFFICIALにて配信中

2021.12.17 UP

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