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GINZA SIX EDITORS

ファッション、ジュエリー&ウォッチ、ライフスタイル、ビューティ、フード…。各ジャンルに精通する個性豊かなエディターたちが、GINZA SIXをぶらぶらと歩いて見つけた楽しみ方を綴ります。

The More You Know, The More You Want: Wandering in Search of Hit Cosmetics

長谷川 真弓

東京のファッション、ビューティ、フード、カルチャーの最先端を見て・触れて・体験することのできる「GINZA SIX」。
職業柄、ビューティフロアに足を運ぶ事が多いのだが、各ブランドのコスメカウンターには今その時期にしか購入できない限定品や新色コスメはもちろん、定番コスメのラインナップも豊富に揃っている。ブランド毎にお財布のひもが緩んでしまうのは私だけでは無いハズ。

美容の最前線で活躍するジャーナリストやライターたちが「いいね!」と注目しているB1Fに店を構える「SUQQU(スック)」。2003年にデビューし、今年で15周年を迎えた。今年、女性誌や美容誌で紹介されている“くすみ系”メイク特集では、必ずと言っていいほど名が挙がるし、大人仕様にぴったりとハマる今一番“ホット”なブランドのひとつだ。

特に「大人女性の欲張りなニーズを簡単に叶えてくれる」とファンデーションの口コミは年々増えていて、今秋にリニューアルした「エクストラ リッチ グロウ クリーム ファンデーション」(全7色 ¥10,000 ※以下全て税抜価格)は、美容に長けたプロたちも一目置いている。

「外国人観光客の来店数は年々増えています。中国、韓国、台湾などのアジアの他、ドイツからのお客さまもいらっしゃいました」と語るのはスタッフの山口普子さん。“美容液のようなファンデーション”という評判は、日本に留まらず、海外にも確実に広まっているらしい。

ポイントは、“大人女性のニーズに応えた”というところ。年齢を重ねて悪目立ちするくすみやシミ。それらを自然にカバーし、今流行りの“ツヤ”も手に入れ、しかも潤いもキープするという、大人の肌悩みも何のその。こっくりとしたテクスチャーかと思いきや、肌の上ではすべるように伸び広がるクリーム。それでいて肌にピタッと密着するフィット感。今使用しているファンデーションに物足りなさを感じていたら、是非、このファンデを試してほしい。

GINZA SIX店にはブランド初のトリートメントルームも併設している。ブランドの代名詞である「顔筋マッサージ」の体験レッスンを受けるも良し、カウンセリングを受けながら最新メイクを試すのも良し。ちなみに、2019年の春コレクションも「あっ!」と驚く斬新さとメイクが楽しくなるアイテムがお目見えするので、お楽しみに。

続いて、年齢問わず多くの女性たちから愛されるブランド、同じくB1Fにある「RMK(アールエムケー)」へ。ここ最近、数量限定のメイクアップコレクションやコフレなどは若い女性たちを中心に「入手困難」と言われるほど人気を高めている。
その一方で、特別な宣伝活動をしなくても売れに売れ続けているロングセラーアイテムもある。RMKのアイコニックとなっている「メイクアップベース」(30mL ¥3,700)だ。

RMKがデビューした1997年、当時の日本人の肌作りといえば、カバー力が高い、マットな厚塗り仕様のファンデーションが主流だった。「日本人女性のキメの整った美しい肌を覆い隠してしまうのはもったいない」という想いから誕生した「メイクアップベース」と「リクイドファンデーション」は今やRMKの代表アイテムとも言える。特に、化粧下地の重要性を唱えたメイクアップベースにおいては、プレス発表会に参加した編集者、ジャーナリスト、ライターたちはその素晴らしさを雑誌で紹介し、その熱量は美容感度の高い女性たちへと波及、一世を風靡した。現在の「ツヤ肌」ブームの先駆けと言っても過言でない。

「発売から20年以上経っていますが、一度も処方変更をしていないというのも珍しいですよね。肌表面の凹凸をキレイに整え、理想のツヤ肌を叶える“仕込み”アイテムなんです」と語るのは、GINZA SIX店のチーフ ビューティーコミュニケーターの大竹恵里奈さん。

製品の実力は数字が物語っている。日本はもちろん、外国人観光客にも人気で、指名買いされることが多い。メイクアップベースは全国のRMK店舗の売り上げTOP3に入り、ここGINZA SIXでも月に200個以上を売り上げるという驚異的な記録を打ち出している、いわば「伝説のコスメ」なのだから。

化粧品フロアを離れ、エスカレーターで4Fの「#0107 PLAZA(オトナプラザ)」へ。PLAZAが手掛けるこちらのショップは、選りすぐりのモノたちに触れながら、心地よいお買い物体験ができる「ライフスタイル提案型ストア」。オープニングの内覧会で伺った時、至るところにセンスの良い小道具がディスプレイされていた。聞くところによると、PLAZAの名物バイヤーの私物も一部飾っていたという。銀座に集うオトナたちを意識して「#0107(オトナ)」と名付けた洒落っ気さも気に入っている。

ファッション&ステーショナリー、フード&キッチン、ヘルス&ビューティと3つのエリアに分かれた店内は、ゆったりとした空間で買い物ゴコロをくすぐられる。店内入り口にあるスタンドバーは、コールドプレスジュースやコーヒーのオーダーが可能。野菜や果物をその場で搾ってくれるため、フレッシュで美味。

奥に広がるヘルス&ビューティエリアには、リーズナブルなプチブラコスメからナチュラルコスメまで豊富に揃っている。今、流行りのメイクや口コミでヒットしている製品が一目でわかるようにディスプレイされているため、GINZA SIXに来た時は必ずといっていいほど立ち寄る場所だ。

例えば、「タカミ スキンピール」(30mL ¥4,584)。実は、美容ジャーナリストやヘアメイクの間では不動の人気を誇る大ヒット製品で知られている。「洗顔後すぐに使用する角質ケア美容液は年齢や肌タイプを選ばず、誰でも使えるというのも人気ですね」とPR担当の東郷一胤さん。

他には、「GUHL LABORATORY(グール ラボラトリー)」や「rms beauty」など、美容感度の高いお客様に向けた製品展開もおもしろい。「#0107 PLAZA」はリーズナブルで役立つコスメと出合える場所なのだ。

最後はB2Fのフードエリアに佇む「千年こうじや」の紹介を。日本酒好きなら誰もが知っている新潟を代表する銘酒「八海山」は、1990年代に到来した“地酒ブーム”の立役者ともいえる。店内をゆっくり回ると実にさまざまな種類の八海山があることに驚く。

今、人気急上昇中の「純米吟醸 雪室貯蔵三年」(280ml ¥1,400、720ml ¥3,100)。
「降雪量の多い新潟・魚沼で古くから知られる『雪室』を酒作りに活かしたお酒です」と話してくれたのは、店長の阿部慎一さん。大量の雪を収容した蔵の中で3年という歳月をかけて寝かす手間暇かけた一品。安定した温度で熟成された日本酒は、まろやかですっきりとした味わいだという。

また、八海山の“麹”を使ったドレッシング「麹だれ」もヒットしているのだとか。「食に関心の高い方から指示されていて、リピート買いされる製品です」(阿部さん)。この時期、一番の人気は柚子風味(200ml ¥550)。さっぱりとした味わいなので、肉や魚、鍋料理にも合わせられるという。

そんな八海山ブランドにコスメがある……ということは意外と知られていない。新潟・雪国魚沼の豊かな自然の中で丁寧に醸された八海山は、美肌成分として欠かせないアミノ酸が豊富に含まれている。「ハンドクリームには八海山が10%も配合されているんですよ」(阿部さん)。何と贅沢な!

注目したのは「フェイスジェル」。みずみずしく軽いテクスチャーといい、洗顔後、これ1本でスキンケアOKという手軽さも今っぽい。化粧品市場のトレンドをしっかりキャッチしていることに驚いた。パッケージには英語表記もされていて、外国人観光客にも好評だとか。酒造会社がただの流行りで作った訳ではないという「覚悟」が見える本気コスメ。クリームのベタつきが苦手という女性に是非、おすすめしたい。

ヒットするブランドにはそれなりの理由とこだわりがある。歴史や製品の良さを知り尽くすスタッフの皆さんと会話を楽しみながら買い物をする。GINZA SIXにはそんな楽しみがある。

Text:Mayumi Hasegawa Photos:Yoriko Saito Edit:Yuka Okada

GINZA SIX EDITORS Vol.69

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長谷川 真弓

美容エディター・ライター編集プロダクションを経て、広告代理店で化粧品メーカーの営業を7年半担当。化粧品のおもしろさに目覚めたのち、2009年INFASパブリケーションズに入社。美容週刊紙「WWD Beauty」の編集を担当し、2014年にフリーへ転身。ビューティにまつわるヒト・コト・モノを精力的に取材している。現在は講談社Webマガジン「mi-mollet(ミモレ)」の他、@cosme、TOKYOWISEなどで執筆中。
Instagram GINZASIX_OFFICIALにて配信中

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2018.12.25 UP

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