GINZA SIX EDITORS
ファッション、ジュエリー&ウォッチ、ライフスタイル、ビューティ、フード…。各ジャンルに精通する個性豊かなエディターたちが、GINZA SIXをぶらぶらと歩いて見つけた楽しみ方を綴ります。
何巡目かのブーム到来、美容オイルのとっておきをGINZA SIXで探す Searching GINZA SIX for Once Again Popular Beauty Oils
平 輝乃
GINZA SIXのオープン以来、たびたび訪れているB1Fのビューティフロア。海外のモールのように通路の幅が広く、各店舗がオープンで足を踏み入れやすいウエルカムなムードがここのいいところだ。ブランドもモードなメイクアップからハイエンドなスキンケア、ニッチラグジュアリー、エシカルなナチュラルコスメまで幅広くそろっているので、あれこれ試してみたいときにも便利。今回は今、何巡目かのブームが来ている美容オイルをチェックしに訪れた。
「リビングネイチャーオーガニック」は「パティカ」、そして今回探しに来た、ロンドンの薬剤師マーゴ・マローンプロデュースの「オーガニックファーマシー」などナチュラルコスメを取り扱うセレクトショップ。
お目当てのヴァージン コールドプレス RH オイル(30ml ¥6,900 以下全て税別)は中の美容成分を壊さないよう、チリ産のローズヒップを低温圧搾法で抽出したエキスを中心にビタミンE、サンフラワーオイル、フランキンセンス、ネロリなどを用い、99.95%までオーガニック成分にこだわったもの。2016年の発売時に私たち美容関係者の間でも大評判になったオイルだ。今、現在もナチュラルにこだわる人たちの口コミが広がり続けているそうだ。
オーガニックファーマシーのRH オイルはご覧の通り、濃厚な赤みの強いオレンジ。ビタミンC豊富なローズヒップは抗酸化力が高く、栄養たっぷり。浸透して、肌の内側からふっくらとする感覚はオイルならでは。肌の皮脂腺を通じて、内側へと引き込まれるから、少量を使えば後に使う化粧水や美容液の吸収をよくするブースター効果が期待できるし、お手入れの最後にたっぷり使えば、パック効果で潤いをシールドできる。また肌が敏感な時には、皮脂となじみのいいオイルだけでケアを終わらせ、バリア機能の回復を待つという方法も。ひとつオイルがあるだけでお手入れの幅も効果もぐんとアップ。オイルブームはそんなところからきているのだ。
黄色やオレンジ、赤、琥珀色と壁一面を美しい色で飾るのはなんとはちみつ。老舗の養蜂園の高品質なはちみつをベースにしたコスメやインナービューティアイテムをプロデュースする「HACCI(ハッチ)」。GINZA SIX店はこのはちみつウォールが目印。
HACCIはビューティオイルが充実。左のフェイスオイル エスケーピオン(30ml ¥11,000)は肌だけでなく心までゆったりとほぐしてくれるバラとゼラニウムの芳香が美しい。天然ビタミンEを豊富に含むヒマワリ種子オイルをベースに、バラのエキスやHACCIならではの極上のはちみつなど植物の恵みをダイレクトに肌に届けられるオイル。中央はフレッシュな香りのフェイスオイル(30ml ¥11,000)。全てのオイルがフランスのBIO研究の第一人者とコラボレートして開発されたもの。植物性原料100%のオイルは、抜群の浸透力でスーッと肌になじんで、活力をチャージ。右はボディオイル(155ml ¥13,000)。ボディのゆるみやセルライトを浸透のよいオイルが狙い撃ち。麗しい香りに包まれて保湿と引き締めを同時に行えるのがうれしい。
HACCIのスタッフの説明を聞きながら、手に塗ってくれたオイルの香りをスーッと吸い込む。人工的なローズの香りは苦手なのだが、こちらは自然のダマスクローズの香りだから本当にいい香り! 香りに癒されると購入を決めるお客さんが多いというのも納得。
続いて日本が世界に誇るラグジュアリーラインの一つ「クレ・ド・ポー ボーテ」。GINZA SIX店は、パリを拠点とする建築家・田根剛さんとコラボレーションし、ブランドのコンセプトであるブリリアントセル(輝き細胞)を表現したラグジュアリーな空間だ。
半個室状になったカウンセリングスペースが3つあり、ゆったりとスキンケアの相談をできるようになっている。肌測定器の進化ぶりは目を見張るものがあって、潤い、透明度、肌のハリ状態、メラニン量があっという間に分析される。感覚だけに頼ることなく、今の自分の肌状態を正確に知れる肌測定は貴重な体験だ。
こちらはピンクのボトルが華やかな存在感のクレ・ド・ポー ボーテのオイル、ユイルレパラトゥリス(75ml ¥14,000)。オイルを微粒子化しているので、サラサラとしたテクスチャーでスーッと肌に吸い込まれていく。高額だが、最高峰のクレ・ド・ポー ボーテでかつ容量も多いので、むしろお得と言う人もいるほど。肌機能を底上げしてくれるので、オイルをメインにシンプルケアにすることも、普段のスキンケアに一品投入することで相乗効果UPが狙え、オイル美容の効果を実感できる名品だ。
ということで、はたしてあなたの興味を惹いたのは、どのオイルだろう?
すでに知っている製品なら、オンラインショッピングでも事足りる。だけど大人が足を運んで、実際に商品を見て、香りを嗅ぎ、肌で触れて、自分に必要なものを選び取る力を磨く場所として、ここまで触れてきたようにカウンセリングスペースがゆったりと設けられたGINZA SIXは最適と言える。
きれいになる力が鈍っているなーと感じる時に訪れたい。
Text:Teruno Taira Photos:Martin Holtkamp Edit:Yuka Okada
GINZA SIX EDITORS Vol.11(Beauty)
平 輝乃
ビューティーエディター、ライター。大阪生まれ。大阪の女性情報誌編集部に勤務後、1997年に東京に拠点を移し、フリーランスとして活動。美容専門誌からハイファッション誌まで主に雑誌を中心に寄稿している。スキンケア、フレグランスに精通し、美容に興味のない人にも読んで楽しくためになるページ作りがモットー。Instagram GINZASIX_OFFICIALにて配信中