GINZA SIXの注目秋グルメをレポート!
銀座の街並みも日ごとに秋を深める今日この頃。GINZA SIXでは今年も秋のグルメが出揃いました。季節の素材をふんだんに使ったフードや和栗を味わい尽くす和スイーツまで、心踊る秋の新作が集結。先日行われた発表会から美食のオータムコレクションをレポートします!
12月にオープンする話題の「サステナブルシーフード」などを扱う〈Signature〉をはじめ、鮭や多彩なキノコ類、ジビエなどを使った名店の一皿、そして定番の「栗」をテーマに各店舗が競い合う進化系和スイーツや、旬のフルーツを堪能する宝石のように美しいスイーツまで。
GINZA SIX限定メニュー15種類を含む秋の新作の数々を、プレス向けお披露目イベントで担当ライターがテイスティングしてきました。GINZA SIXが表現する、贅沢で華やかな秋のラインナップから、選りすぐりをご紹介します。
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01〈秋の味覚×贅沢グルメ〉
02〈旬のフルーツ×美スイーツ〉
03〈栗×和スイーツ〉
04〈秋を載せる、挟む〉
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01〈秋の味覚×贅沢グルメ〉
和洋中、実力派の競演!
秋の旬菜で作る至福の一皿。
食通たちの心を掴む名店が集うGINZA SIXのフード&レストランフロア。今年も旬の味覚を取り入れた秋のメニューで実力派料理人がセンスを競います。キノコ類の豊潤な香りを楽しむ広東の伝統料理や、老舗の匠が東北産の極上ホタテで作る〆の一品、そして北海道産エゾ鹿と丹波栗を堪能するビストロ料理など、選り抜きの素材で楽しませます。さらに今秋、世界でも初出店を飾ったサステナブルブランドの養殖サーモンをふんだんに使ったパテなど、各地の最高の素材を銀座で味わう、秋の饗宴です。
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秋の香りと上湯の滋味が凝縮!
最上級スープが染み込む至福の味。
家寶 跳龍門(6F)
2021年秋にオープンして以来、袁家寳シェフの本格広東料理が支持される人気店。シェフは香港で歴史を刻む名門広東料理店の東京支店で長く総料理長を務めた名料理人。この秋はシメジやエノキダケのほか、ツバメの巣と並ぶ中国四大珍味の一つ「山伏茸」をジャスミン米で炊き上げた土鍋ご飯が登場します。これはいわば、香港の伝統的な土鍋料理〈煲仔飯〉を家寳シェフ流に昇華させたもの。複数のキノコから生まれる豊かな秋の香りはもちろん、広東料理の命とも言える「上湯(シャンタン)」で炊き上げた滋味深さに感動するはず。
上湯とは丸鶏、黒豚、金華ハムという3種のみでとる広東料理の命とも言うべき基本のスープで、店の味の要。調味料も添加物も一切使わず、極上の3素材のみでとるシェフ自慢の上湯の美味しさが存分に味わえます。素朴な見た目でありながら、店の真髄が詰まった一品です。
秋の味覚の土鍋ご飯(GINZA SIX限定)/¥5,500(サービス料別)/家寶 跳龍門(6F)
サステナブルフードを活かした
絶品のサーモンアンクルート。
Signature(B2F)
12月にオープンするワインやサステナブルフードを取り扱うSignatureより、海に過剰な負荷をかけないことを信念に、陸上養殖で安全に育てられた素材「CRAFT FISH」を使ったサステナブルなシーフードが登場。全国の実力派シェフとコラボレーションした“食を未来へ繋げる”シリーズです。
〈神戸北野ホテル〉山口浩シェフが推薦する「Danish Salmonアンクルート」(写真2枚目)は、デンマークの世界最大級の陸上養殖施設で育成されたサーモンを使用し、リゾットや卵など多彩な素材をパイ生地で包んだアンクルート(パイ包み)。臭みのない旨み豊かなサーモンがたっぷりと詰まったリッチな味わいです。
進化を続ける関西中華の注目の料理人・廣澤将也シェフは、国内で最新鋭の設備で生産される陸上養殖の国産えび「幸えび」を使った一品を。写真(1枚目)の「幸えびのエビチリ」は、頭や殻もそのまま一尾まるごと素揚げし、コクのあるソースとともに身と殻の香味を存分に楽しめる仕上がりに。このほか、むき身にしてクリーミーなマヨネーズソースと合わせた「幸えびのエビマヨ」も。ともに、生食も可能な「幸えび」のくせのない甘みを際立たせます(写真3枚目は「Signature」で販売するサステナブルシーフード「CRAFT FISH」を扱う〈さかなファーム〉の代表取締役社長・原和也さん)。
Danish Salmonアンクルート/¥5,378/Signature(B2F)
幸えびのエビチリ・幸えびのエビマヨ/各¥2,380/Signature(B2F)
極上の帆立を味わい尽くす
豊かな秋の恵みのフルコース。
てんぷら山の上 Ginza(13F)
多くの著名人に愛される老舗〈山の上ホテル〉を象徴する存在の〈てんぷら山の上〉。絹のように軽やかな衣、揚げることで旬素材の持ち味を際立たせる江戸前の天ぷらを、重厚な樹齢約250年の檜のカウンターでいただくのは格別です。島貫茂料理長の繊細な手仕事が詰まった秋のランチコースは、カマスやハモ、銀杏、黒舞茸など秋の素材をてんぷらで堪能したラストに、最上級の帆立を使った天丼が登場します。9月〜11月に旬を迎える宮城産、岩手産の帆立で、これほど大きく、厚みのあるものはここでしかとれないそう。まずは甘辛な特製タレをかけた天丼としていただき、次に帆立からとった出汁をかけてひつまぶし風に。驚くほど肉厚な帆立の澄んだ甘みと旨みを、粒の立ったコシヒカリ米とともにサラサラといただく出汁茶漬け。まさに至福の締めご飯です(1日10食限定)。
秋のおすすめコース(ランチ限定/GINZA SIX限定)/¥18,500(サービス料込)/てんぷら山の上 Ginza(13F)
蝦夷ジカに黒トリュフ…!
秋の宵に堪能したい大人の一品。
ビストロ オザミ(6F)
THE GRAND GINZA(13F)
フランス各地のワインと力強いトラディショナルなビストロ料理に酔いしれる正統派ビストロの名店〈ビストロ オザミ〉。注目の新メニューは、秋の得意素材の一つ、ジビエを使ったパイ包み。北海道産エゾ鹿のミンチの中に大粒の丹波栗をゴロリと1粒潜ませて焼き上げたパイ包み焼きに、青森県産カシスの甘酸っぱいソースを添えた心憎さ。地産地消の観点から、日本各地の旬の素材を生かしてフレンチクラシックを表現するのも〈ビストロ オザミ〉の魅力。鹿肉の旨味とカシスの甘酸っぱさが共鳴し合う、まさに赤ワインを呼ぶ秋の一皿です。
そしてGINZA SIXのトップフロアに位置する大人のラウンジ〈THE GRAND GINZA〉では、その名の通り贅沢なリゾットを。数種類の国産キノコをたっぷりと使用し、コンソメで炊き上げたリゾットに、最後はお客様の前で黒トリュフを削って仕上げます。一口食べればキノコの奥深い旨味とコンソメが染み渡り、トリュフの香りが花開く…。キリッと冷えた“白”と楽しみたい秋のアロマのリゾットです。
エゾ鹿と丹波栗のパイ包み焼き 青森県産カシスのソース(GINZA SIX限定)/¥3,278/ビストロ オザミ(6F)
贅沢トリュフのキノコリゾット/¥2,650(サービス料別/GINZA SIX限定)/THE GRAND GINZA(13F)
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02〈旬のフルーツ×美スイーツ〉
お芋、ぶどう、ラフランス。
旬素材が彩る美スイーツ。
今や“断面萌え”の代名詞的スイーツとなったフルーツ大福や、話題の生パウンドケーキを秋の素材で彩った見目麗しいプティフール、そしてドライフルーツやスパイスをブレンドした紅葉のような深紅色のノンカフェインティーまで、視覚と味覚で秋を愛でるアイテムを集めました。
パティスリー パブロフ(B2F)
覚王山フルーツ大福 弁才天(B2F)
横浜元町生まれのパウンドケーキ専門店〈パティスリー パブロフ〉。極限まで少量にした小麦粉と白いんげん豆の白餡を合わせ、生ケーキのようにふんわりしっとりな生地感を実現した「生パウンドケーキ」が看板商品です。この生パウンドケーキに芋・栗・かぼちゃの三大秋素材を美しくデコレーションし、一口サイズのケーキに仕上げた宝石のようなオータムアソートが登場。「スイートポテト」「マロン」「パンプキン」、いちじくなど秋のフルーツを飾った「オータムフリュイバリエ」の4種。ギフトにもぴったりの愛らしい詰め合わせです。
そして、美味しい瞬間を見極め、最高の食べ頃のものだけを使ったフルーツ大福で知られる〈覚王山フルーツ大福 弁才天〉からは、今まさに季節を迎えたぶどうの新商品が誕生。2種類を食べ比べできるその名も「ぶどう味くらべ」は、「シャインマスカット」「ピオーネ」「ナガノパープル」の3種から2種類を一包みに。高級羽二重粉から作る極薄の求肥と甘さを抑えた白餡がぶどうの粒を優しく包み、上品な甘酸っぱさを際立たせます。もちろん、断面の美しさもこの通り!
オータムアソート(GINZA SIX 限定)/¥2,000/パティスリー パブロフ(B2F)
ぶどう味くらべ/¥720〜/覚王山フルーツ大福 弁才天(B2F)
マーロウ(B2F)
SunnyHills Ginza(B2F)
Tea Forte(B2F)
1984年創業、目盛付き耐熱ビーカーに入った手作り焼きプリンが広く知られる〈マーロウ〉。北海道東部で牧草を食べて育つ乳牛のミルクと、植物性飼料のみを与えられた鶏の健やかな「食菜卵」で作る添加物不使用のプリンは高い人気を誇ります。秋の新作は、山形県産のラフランスのコンポートを丸ごと1個、プリンの中に閉じ込めたリッチな味わい。この両者の好相性は新発見。ラフランスの甘美な香りが溢れ、ジューシーな果肉がプリントともにとろけていく…!
台湾の南投県に本店を持つスイーツブランド〈SunnyHills Ginza〉は、青森県産紅玉の果肉がたっぷり入った人気の「りんごケーキ」に、高知県産柚子のホワイトチョコレートでコーティング。柚子の香りがふんわり広がる、2つの酸味のマリアージュを頬張って。
そして秋のスイーツたちとともに味わうお茶なら、今春に満を辞して日本初出店したNY発の〈Tea Forte〉を。おしゃれで多彩なブレンドが揃うブランドで、こちらはルイボスをベースにドライアップルやベリー、そしてクローブやシナモンといったスパイスを合わせたノンカフェインティー。スパイスとほのかな酸味がアクセントで、真紅に染まる色合いも秋にぴったり。USDA認証のオーガニックで、ノンカフェインだから秋の夜長にたっぷり飲んでも安心です。
ラフランスプリン※販売終了致しました/¥1,080/マーロウ(B2F)
ゆずりんごケーキ/10個¥2,400/SunnyHills Ginza(B2F)
ハーベストアップルスパイスリーフティー/¥4,190/Tea Forte(B2F)
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03〈栗×和スイーツ〉
驚くほど多彩で表現豊か。
栗が主役の和スイーツたち。
「栗」好きたちよ集まれ! 栗きんとん入りの大福を丸ごと包んだモンブランをはじめ、栗を変幻自在にアレンジした、作り手の美意識が光る“進化系”和スイーツが揃いました。栗の持つポテンシャルに、改めて感動。食べ比べも楽しいですよ。
恵那栗工房 良平堂(B2F)
GINZA 芭蕉堂(B2F)
岐阜・恵那市で、1946年創業の栗和菓子専門店〈恵那栗工房 良平堂〉は、看板の栗きんとんを使った発想力豊かなスイーツを発表しました。粒あんと栗きんとん餡の2層の餡が入った大福を、なんと栗きんとん製のモンブランクリームで包むという、栗の名産地ならではのユニークかつゴージャスなモンブラン。トップには大粒の渋栗を一粒丸ごとオン。仕上げにふりかけたほうじ茶の苦味が栗の甘みをきりっと引き立てる、幾重にも栗の美味しさが楽しめる一品です。恵那市の本店では扱わず、味わえるのはGINZA SIXだけ。
また、わらび餅で知られる大阪発〈芭蕉堂〉の東京唯一のショップでは、東京限定の人気アイテム・mochi生どら焼きから「球磨栗」を贅沢に使った新作が登場。2020年の豪雨で大きな被害を受けた熊本県人吉球磨地方の復興に尽力する「球磨川アーティサンズ」とのコラボ商品で、餅粉をブレンドしてもちもちに焼き上げたお馴染みの特製どら焼き皮に、バターや特製クリームチーズ、甘さ控えめのこし餡、栗のピューレ、さらに採れたての球磨栗をサンドした秋味あふれる仕上がり。もっちり食感の生地と上質なクリーム、琢磨栗の組み合わせは、まるで高級生ケーキのような食べ心地です。
栗きんとん大福ほうじ茶モンブラン/¥950/恵那栗工房 良平堂(B2F)
和栗とバタチーのmochi生どら焼き/¥480/GINZA 芭蕉堂(B2F)
麻布野菜菓子(B2F)
Signifiant Signifie +plus(B2F)
ブーランジェリーをはじめ「ベイク」のアイテムも和テイストの注目作が登場しました。旬の野菜を使った和スイーツの〈麻布野菜菓子〉は、白餡を合わせ、生地にしっとりとした質感を出した和風パウンドケーキ「焼き浮島」シリーズから、栗三昧な新作を。たっぷりの和栗を練りこんだ生地の中央には自家製小倉餡が隠れており、トップには大きな渋皮栗がゴロゴロ。キャラメリゼした表面にラム酒を纏わせた、まさに大人な秋の和スイーツです。
そしてパンマニアに愛されるブーランジェリー〈Signifiant Signifie +plus〉の「セゾンマロン」は、渋皮栗、甘露煮の栗、イタリア産栗という風味も食感も異なる3種と、栗やかぼちゃ、はちみつで作るリッチで滑らかなペーストとともに焼き上げた名品。しっとりときめ細かな生地、まるで餡のように繊細な口どけのペーストは、ビエノワズリでありながら和菓子のような食後感です。
和栗の焼き浮島/¥3,456/麻布野菜菓子(B2F)
セゾンマロン/¥3,456/Signifiant Signifie +plus(B2F)
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04〈秋を載せる、挟む〉
ユニークな紅葉のパウンドも。
秋を多彩な“テクスチャー”で味わう。
ペーストやコンフィチュールなど、秋の味覚を載せたり、挟んだりして楽しむアイテムも。栗とはちみつだけで作る驚くほど芳醇な味わいのペーストや、もみじの葉をトップに敷き詰たパウンドケーキなど、表現方法は自在。愛でる楽しさ、塗る楽しさあふれるアイテムです。
L’ABEILLE(B2F)
パティスリーGIN NO MORI(B2F)
“塗る、載せる”といえば、国内外のはちみつを扱う専門店〈L’ABEILLE〉のはちみつペースト。秋の限定フレーバーが「栗」。良質な素材だからこそ、原材料は潔く、イタリア産栗とハンガリー産のアカシアはちみつだけ。栗の甘みとほのかな渋みをはちみつの柔和な甘みが引き立て、柔らかなパン・ド・ミにたっぷり塗るだけで、もう立派なスイーツ。カリッと焼いたバタートーストに合わせても最高です。
もう一品は、岐阜・恵那市発の〈パティスリーGIN NO MORI〉。食用の「もみじ」を主役にした秋限定の意欲作です。パウンドケーキの天面にはもみじの葉が舞い、生地には粉末にしたもみじとフランボワーズ、スライスしたクランベリー入り。ほんのり切ない甘酸っぱさともみじの葉が秋を伝える、“森のおすそわけ”をコンセプトにしたブランドならではの味わいです。
はちみつペースト(栗)/¥1,188/L’ABEILLE(B2F)
もみじのパウンドケーキ/¥2,700/パティスリーGIN NO MORI(B2F)
※すべて税込みの価格です。店舗により別途サービス料が発生いたします。
※商品により限定品・限定数がございますので、販売終了の際はご了承ください。商品の詳細は各店舗にお問い合わせください。
※掲載情報は9月30日(金)時点の情報です。
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Text: Yoko Fujimori
Edit: Hitoshi Matsuo(EDIT LIFE), Rina Kawabe(EDIT LIFE)
Styling: Hikari Ishikawa