GINZA SIX magazine - Autumn 2018
Editor’s Letter
はじまりの言葉
普段は各種メディアやプロジェクトの企画編集を生業にしている私が、2017年4月のGINZA SIX開業に先駆け、ご縁あって、その一部のコンテンツのプロデュースにも関わらせていただくようになり、2年余りが経とうとしています。
そのため取材、打ち合わせ、ついでの買い物と、おそらくは誰よりもGINZA SIXに通った回数が多いことがかろうじて誇ることができるひとつであり、何度も足を運ぶうちに顔なじみとも言える各店舗の方々が増えていって、今やGINZA SIXを畏れ多くも“ご近所の商店街”とすら感じている自分がいます。
幸いなことに、GINZA SIXの通路は銀座の路地裏に着想を得てジグザグにデザインされていて、ぶらぶらするのにはもってこい。そんな中で働くスタッフの皆さんにとっても、日々を過ごすGINZA SIXは日常の場であると感じるようになりました。
「GINZA SIXと銀座で、秋休み。」
そんな今月号のテーマは、ゆえにGINZA SIXを非日常の特別な場であると同時に、身近にあって憩う存在としても据えたものです。
仕事中のわずかな隙間に。ふと空いた休日に。通りすがりに。目的なくふらりと出かけても、自分の中の何かが休まる場所。
忙しく過ぎていく営みの中で、そうした場をどれだけ持つことができるか。人生が変容していくとき、これまでの意識や感覚に固執せず、そんな新たな場をどう開拓できるか。その先にある自分を芯から満たす時間や人々との対話そのものが、私たちが獲得しなければならないひとつのラグジュアリーなのだろうと感じます。
表紙には「A Magazine for Ginza/Tokyo Lovers」と記しました。
銀座を、東京を、諦めることなく使命感を持って愛し駆ける読者の方々に届く、ささやかな媒体になることを願って。
Yuka Okada, Editor in Chief
岡田 有加
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