特集「まだまだ知らないGINZA SIXへ」GINZA SIX magazine Autumn 2022 – GINZA SIX | GSIX | ギンザシックス

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GINZA SIX magazine Autumn 2022
特集「The Undiscovered GINZA SIX／まだまだ知らないGINZA SIXへ」

2022年9月3日(土)から11月6日(日)館内にて配布中
※無くなり次第終了となります

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一冊に寄せて

今年の夏、GINZA SIXの3Fに4月末に誕生した「ALAÏA（アライア）」のストアで、細いネイビーのストライプが入った白のオーバーブラウスに、一目惚れならぬ“一着惚れ”をし、購入する機会がありました。女性の曲線美を愛でたパリの偉大なクチュリエで知られる亡きアズディン・アライアのボディコンシャスなコンドレスが、バブルに沸いた80年代の日本で一つの象徴的な衣装となった過去をリアルには知らない私にとって、実はこの一着が、初アライア。

その後継に指名された現在のアライアのクリエイティブディレクター、ピーター・ミュリエによってモダンにアップデートされたデザインに、アズディンの時代から協業してきたアトリエの職人たちの技術が変わらず活かされているという、纏った瞬間から虜になる圧倒的な造形と、身体をこれ以上なく美しく仕立ててくれる魔法は、「絶対にカレじゃなきゃ！」と若かった頃の大本命的なことにも似て、ファッションへの執着をあらためて自覚する体験に。

同時に、迎え入れられたGINZA SIXのストアデザインを眺めても、わかりやすく主張しすぎることなく、あくまでしっとりと。一方で本物の建築ディテールへのこだわりからシーンの切り替えの妙まで、オリジナルな美学が貫かれている。特に半円のスクリーンで隔てられた奥に広がるフィッティングエリアには、商業施設の中にありながら、スピリチュアルなほど自分と洋服との関係に没頭できるプライベートな時間が流れていました。

その理由を知りたいという思いもあって、今回のGINZA SIX店の空間を手がけ、生前のアライアとも親交が深かった女性アーキテクトのレジェンドの一人で、あのヘルムート・ニュートンが1985年当時の彼女を撮影したポートレートも存在するソフィー・ヒックスにZoomでのインタビューを打診してみたところ、ギリシャでのバカンスの合間を縫っていただき、実現の運びに。曰く「GINZA SIX店はアジアで最初のフラッグシップだったので、アライアが持っている高いレベルの可能性を見せたかった。実際にはそういうサービスは行っていませんが、仮に日本のお客様がクチュールのドレスをオーダーしようとしたら、パリまで行かなくても、職人さえパリから東京に配置すれば、GINZA SIXでもできるような。そのためにストアの1/3の広さをフィッティングエリアに充てています」とソフィー（彼女が空間に潜ませたさらなるメッセージは誌面内の企画「Embedded in the Design」でご一読いただけます！）。

そこには自分がぼんやりと受け取っていた感覚への想像以上の答えがあり、「まだまだ知らないGINZA SIX」、その先のファッション体験への誘いがありました。そして今号は読者の皆さんにとっての“Undiscovered”なGINZA SIXもまたお届けできたらと、編集部一同、企画を捻り出し、様々にコミュニケーションを投げかけた一冊になります。

その上で、それぞれの新たな発見の先に、同じく「理由を知りたい」という思いが立ち上がったなら、ぜひGINZA SIXへ、皆さんからも投げかけを！次号でできる限りの企画と取材をもって、解き明かしをさせていただく心算です。

GINZA SIX magazine 編集長
岡田有加

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