GINZA SIX EDITORS
ファッション、ジュエリー&ウォッチ、ライフスタイル、ビューティ、フード…
各ジャンルに精通する個性豊かなエディターたちが、GINZA SIXをぶらぶらと
歩いて見つけた楽しみ方を綴ります。
銀座で開く新しいおしゃれの扉 The Door to New Style Opens in Ginza
坪田 あさみ フリーエディター
GINZA SIX EDITORS Vol.108
人生のピークを60歳と定めている私にとって、40代はまだまだひよっこ。イタリアンマダムのような日に焼けたゴージャスな肌に、ゴールドのチェーンネックレスを何重にも巻き、スジ足と言われる引き締まった脚でヒールを履きこなす。シワや白髪、デコルテのそばかす(シミ?)さえも勲章のようにまとい、大人の色気を自信満々に放つ。若輩者は太刀打ちできないような迫力のある存在感と大人な文化はまだ日本には根付いてはいない。
小手先のおしゃれだけじゃない、本当に手に入れたいのはその先にある何か。装うことに対するフィロソフィーは、生き方やライフスタイルと決して切り離すことはできない。またその逆も然り。もちろん一足飛びにはその境地にたどり着けるわけもないが、目標とする60歳までに幸いまだ時間はある。
10年後自分はどんな女性像を手に入れたいだろうか? そんなことを妄想したい日はヒントを探しに大人のためのワンダーランドGINZA SIXがちょうどいい。今日はイタリアブランド縛りで気になる店を巡ることにする。
まず訪れたのは、南イタリアの陽気なムードと地中海をイメージした内装で個性を放つ「Gente di Mare(ジェンテ ディ マーレ)」(4F)。イタリアブランドといえばクラシカルなイメージが強いが、こちらは今どきなイタリアンカジュアルブランドが勢揃いする、日本人にも着こなしやすいセレクトショップ。以前はメンズが中心だったが、今年の2月にユニセックスな店舗へとリニューアルを遂げた。ゆったりとした店内には、ファッションはもちろん雑貨やアクセサリー、インテリア小物などがディスプレイされ、トータルで楽しめるようになっている。
新しく加わったというレディースコーナーへ。アスペジやチルコロ、デュノなど人気ブランドが充実していて、大人の夏スタイルに使いやすそうなアイテムが豊富だ。
若い頃はストリート誌の編集部に勤め、その後フリーになってからもカジュアル畑を歩いてきた私にとって、年齢を重ねたからといって必ずしもコンサバティブなスタイルへ移行するわけではない。それでもただのカジュアルスタイルでは顔も体もついて行かないと感じている40代にとって、こうした洗練された大人のカジュアルブランドとの出会いはとても貴重だ。おしゃれの幅が一気に広がる気がしてうれしい。
チルコロで定番人気だというストレッチコットンジャケット(59,400円 ※以下全て税込価格)をはおらせていただく。これまでロング丈のボクシーなメンズ風ジャケットばかり着ていた私にとって、このコンパクトさと軽い着心地はかなり新鮮。やはりイタリアンマダムはジャケットでさえも女らしさを意識したシルエットで、カーヴィに着こなすのだと再認識。かっちり真面目になりすぎず、ストレスフリーな着心地もいい。リモート会議など上半身だけできちんと感を表現することが多い昨今、自宅でも快適に取り入れられそうだ。
店内には洋服はもちろん小物類もイタリアブランドが充実している。シンプルなデザインとカラーリングでどんな服にも合わせやすいと人気上昇中のスニーカーブランド「フィリップモデル」(59,400円〜)も多数セレクト。スポーツブランドのカジュアルさとは一線を画すたたずまいは、大人のこなれ感を演出してくれそう。6月23日からはGINZA SIXの3階でPOP UPも開催される予定だそうだ。
海のそばで暮らしている私にとって、ストール(25,300円)などのビーチで映える布類は何枚あっても困らない。遊び心や可愛げのある色柄と巻きやすく軽い質感のものは、首や頭に巻いて日よけ対策に、またカゴバッグに入れてアクセントにするなど大活躍だ。自宅で洗えてすぐ乾くのも夏にちょうどいい。
私物のバングルとも馴染みすぎてこのまま付けて帰ってしまいそうなバッファローホーンの細バングルは「ランドシヌール」のもので一本1,430円というリーズナブルさ。多連付けしても迫力が出過ぎず、手持ちのバングルや時計とも組み合わせやすそう。繊細な色みがしゃれた印象に見せてくれる。薬指につけたリング(3,850円)もビッグサイズながら焼けた肌に馴染み、上品なカジュアルさを演出してくれる。
他にもカラフルな絵付けが楽しいフィレンツェのキッチン雑貨やカプリ島の高級フレグランス「カルトゥージア」なども購入可能。ぐるりと店内を見て回るだけでも異国情緒を満喫できるよう考えられている。プレゼントを探す時にもチェックしたい。
続いて、実用性が必要な靴の場合、どんなおしゃれで履きたくとも年齢とともに諦めてしまうデザインがある一方で、女としての矜持を感じるイタリアンマダムたちの足元に少しでも近づきたいと思い、やはり今年の2月に満を持してオープンした「Gianvito Rossi(ジャンヴィト ロッシ)」(2F)を訪れることに。
シューズ界のマエストロを父に持つジャンヴィト ロッシ氏がデザイナーを務める人気ブランドだが、オンリーショップを構えるのは都内ではここだけ。これまでセレクトショップやデパートの靴売り場でコレクションの一部を購入できたが、独自の世界観を体感できるこちらはジャンヴィトファンならずとも絶対に見逃せないスポットである。
エレガントで女らしく、それでいて今どきなエッジを効かせたデザインや、緻密に計算されたハンドメイドならではの履き心地のよさが両立するジャンヴィト ロッシの靴は「走れるパンプス」として名高く、女性誌で特集されることも多い。ペタンコ靴ばかりですっかりふくらはぎの筋肉が退化してしまった私も、こちらのパンプスなら履けるのではと試着させていただくことに。
着用したのはブランドを代表するヒール高8.5cmのパンプス(86,900円)。体重を支えるスティレットヒールのほっそりした美しい見た目に反し、安定感抜群で全くグラつかない。高いヒールで歩く時特有の余計な力がかからず、ヒールを履いている緊張感がほとんどない。「走れる」という評価にも納得だ。
イタリアの石畳の上をパンプスで歩くのは東京のアスファルトのそれよりも何倍も大変だと思うが、妙齢のマダムたちが現役感たっぷりに闊歩できるのは、長い歴史を持つイタリアのクラフツマンシップが若い世代のデザイナーズブランドにもしっかりと継承されているからだろう。
着用したのはスウェード素材のダークオリーブ。辛口ながらニュアンスを含んだ絶妙な色合いにうっとり。甘くないのにセンシュアル。大人のいい女度をアップしてくれること間違いなしだ。
スウェード以外にスムースレザー、パテントと3種類のレザーに15色以上のカラーバリエーションが揃う。色出しの美しさにしばし目を奪われる。一足に決めるには数日かかりそうだ。
とはいえ仕事柄デイリーに履く靴は楽ちんであることがファーストプライオリティである私は、安心感のあるフラット靴も何足か試させていただいた。フラットでもきれいに見えるフォルムは、会ったことのないジャンヴィトさんにブラボーとお伝えしたくなるほど。こちらは人気の「プレキシィ」のフラットタイプ(88,000円)。
牛革と透明なPVCを組み合わせたデザインは、肌の抜け感があり、フラット靴にありがちな野暮ったさは皆無。ポインテッドトゥなのもスマートだ。改良を重ねたというこのPVCは足への当たりがとても柔らかく、レザー以外の素材にも妥協がないのはさすがで、高級ブランドへの信頼感がさらに高まる。気温の上昇とともに柔らかくなるから、素足で履く真夏はさらに快適にフィットするだろう。
カジュアルなストラップサンダル(83,600円)もジャンヴィト ロッシの手にかかればしゃれ感倍増だ。夏の鉄板カラー・メタリックシルバーは白よりも汚れが目立たず、モダンで華やかながら合わせる服をえらばない万能色。足首周りのストラップはゴムになっているので着脱にストレスがなく、せっかちな私にとってはうれしい限り。
ナッパレザーを編んだストラップが特徴的なデザインとポップな色が可愛すぎる新作「トロピア」もディスプレイ。まさに大人の遊び心が満載!
さらに、日本ではまだ広く知られてはいないが、本質を見極めることや自分だけの個性を重要視するイタリアンマダムたちに人気のバッグブランドがあるとお聞きし、1928年創業のミラノの老舗「SERAPIAN(セラピアン)」(3F)にも立ち寄ってみた。鮮やかな内装にあしらわれた「モザイコ」ウォールの圧倒的な美しさにしばし目を奪われる。
こちらの店舗では日本で唯一セラピアンのビスポークサービスが受けられ、何百通りものラムレザーのコンビネーションから好みのバッグをフルオーダーすることができるという。初回の打ち合わせはイタリアの職人とZOOMで繋いで行うそうで、なんだかとってもワクワクする。完成まで約4か月かかるが、特別な逸品を手にする贅沢はそのくらいの時間の経過がちょうどよい。
ちなみに私が座っているこちらの椅子にもモザイコ柄があしらわれていて、さりげなくラグジュアリーさが漂う店内。イタリアでは車の内装をフルオーダーする強者もいるそうで、一体どれくらいの月日と金額がかかるかなど、庶民には想像もできない。
このモザイコ柄だが、近くで見れば見るほどその繊細さに驚かされる。細かな切れ目の中に短冊状の細長いレザーを一本ずつ編み込んでいくのだが、たわみや緩みが出てはいけないし、力が入りすぎると土台のレザーに亀裂が入ってしまいそう。
ミラノの工房では4人の熟練したクラフツマンがいて、既製品の中にも彼らのちょっとした遊び心や個性が加えられることもあるそうだ。つまり既製品でも世界にたったひとつの逸品を手にするラッキーな人がいるということ!
現在特に人気なのがコンパクトなフォルムの中にモザイコ柄を堪能できるモダンな「ぺトラ」。マチがしっかりあり小さめサイズながら身の回りのものをきちんと収納できるのもいい。取り外しができるショルダーストラップがついているので、アクティブなムードでも楽しむことができる。
ワントーンのモザイコ柄も美しいことこの上なし。これだけ上質なレザーと職人技が組み合わせされば相当お高くなるのでは、と身構えてしまったが、こちらは147,000円とうれしい価格設定。本物の上質さを知るマダムたちに支持されているのも納得だ。私もさっそく“欲しいバッグリスト”に追加した。
リュクスなムードの小物類も豊富にラインナップ。ちょうどお財布を探していた私はピンクやオレンジの色鮮やかなモザイコ柄のコンパクト財布が気になってしょうがない。
コロナがきっかけで生まれたマスクケース(各15,400円)はプレゼントとしても人気だという。飲食中にこんなしゃれたマスクケースがさっと出てきたら思わず惚れてしまいそうだが、自分だと大量の領収書を入れてパンパンに膨らませている様子が目に浮かび思わず苦笑する。本物のエレガンスにはまだまだ遠い道のりだ。
これまで好きだったものが全く似合わなくなる「おしゃれ迷子」になる人がアラフォー世代には多いというが、それは経験値を重ねて自分をよく知っていると思うからこそ、陥りがちなことではないかと思う。「年を取ったから似合わない」のではなく、「次の世代にステージが上がった」時、どんな自分になっていたいかをイメージすることが重要で、それは新しいおしゃれの扉を開くきっかけにもなる。そんな妄想をするのにGINZA SIXほど刺激を与えてくれる場所はないように思う。理想の10年後を探す旅はまだまだ続く。
Text: Asami Tsubota Photo: Makiko Obuchi Edit: Yuka Okada(81)
I’ve decided life peaks at 60. That means, in my 40s, I’m still a fledgling. With the gorgeous tanned skin of an elegant Italian woman, with any number of gold chain necklaces wrapped around my neck, with supple, toned legs, I’ll slip into high heels. My wrinkles, my gray hair, the freckles—blemishes?—exposed by my low décolleté neckline, I’ll wear as a badge of honor, uncaging with full confidence all the sex appeal an adult has to offer. The young, they can’t compete! Not with such powerful presence, the presence and cultivation of an adult. Yet, this outlook has yet to take root in Japan.
But I’m not after cheap tromp l’oeil. I don’t want that kind of style. I want something else, something true, something that lies beyond. My philosophy of dress is that you can’t completely separate dress from your lifestyle or how you live—or separate how you live from how you dress. Of course, just taking the leap isn’t generally enough to get you all the way there, but my target year is 60. I have time.
Who will I be in ten years? When I ponder on such things, I find there’s no better place to uncover hints than the wonderland of GINZA SIX. Today, I’m going there to focus exclusively on Italian brands and make my rounds at a few stores I like.
I first visit Gente di Mare on the fourth floor, a store shimmering with personality and featuring an interior inspired by the sunny breezes of southern Italy and the Mediterranean. Italian brands conjure austere, classical associations, but Gente di Mare presents a host of Italian casual brands with a very contemporary feel, a mixed-label boutique with easy-to-wear fashions for adults. Starting with a primary focus on men’s clothing, Gente di Mare was renovated this past February to include fashions for all. In addition to apparel, the spacious interior features knick-knacks, accessories, and interior décor for one’s total and complete enjoyment.
I’m in the new ladies part of the store. Aspesi, Circolo, Duno—I see all the popular brands. So many choices for a great, mature summer style!
When I was a young editor at a street style magazine, and even since becoming a freelancer, I’ve strolled the fields of the casual. So I’m not necessary going to convert to conservatism just because I’m older. But once you reach 40, your face and your body, I think, have a hard time keeping up in a simple casual style. That’s why I’m so thrilled when I discover elegant, adult casualwear brands. I feel like my range of style instantly expands.
I put on this stretch cotton jacket (59,400 yen; tax included for all prices) from Circolo, which is, I’m told, a popular standard. I’d been wearing almost all boxy, long-hemmed men’s-style jackets. So, for me, the petite dimensions and easy-breezy comfort feel really fresh. Italianism, I realize once again, is about the silhouette, always aware of its femininity. Even in a jacket like this, one wears the curves. But it’s not too serious. I like the stress-free comfort, too. These days, with so many calls for video conferences, you have to convey that you’re put together and sharp with your upper body alone. Even at home, I see myself totally comfortable in this.
The clothing in the store is Italian, and so are the accessories. There’s a full line of Italian brands. The simple designs and color schemes of shoes from Philippe Model, the increasingly popular sneaker brand (from 59,400 yen), are easy to pair with any style. And the store has a goodly number of them. With a different touch of casualness than a sports brand, the shoes give off an adult sense of classy ease. The brand is also planning a popup shop on the third floor of GINZA SIX starting June 23.
For me, someone who lives by the ocean, I need things that will look good at the beach, like this stole (25,300 yen). You can never have enough of them. The fun, cute pattern and light, easy-to-wrap texture I whirl around my neck or head to protect against the sun or put it in a basket bag as accent—so many ways to use it! Wash it at home, and it dries almost instantly. Perfect for summer.
These buffalo horn bangles from L’Indochineur, which go so well with my own I might just wear them right out of the store, are very reasonably priced: 1,430 yen for one. The impact isn’t excessive even if you wear several at once. They’d go really well with the bangles and watches I already have. The subtle colors look chic. The ring on my ring finger (3,850 yen) is large but fits right in with my tan, creating an elegant casualness.
You can also buy kitchenware from Florence with fun and colorful designs, as well as a luxury fragrance from Capri called Carthusia. Just looking about around the store sets you down amid the swirl of a foreign locale. It’s worth checking out if you’re looking for a gift.
Moving on….as you get older, when you need your shoes to be practical, the designs tend to compromise against any ambitions of chic. But I want to get closer to the styles worn by dignified Italian women who take pride in their femininity. Naturally, then, I visit Gianvito Rossi on the second floor, which opened this past February. The time is ripe!
This popular brand is designed by Gianvito Rossi himself, whose father was a master of Italian footwear. This is the only store in Tokyo dedicated exclusively to this brand. You can get the shoes at other boutiques and department stores, but only part of the collection is available. Here, you get the entire unique spectrum of the brand. It’s a clear can’t-miss spot, even if you aren’t a Gianvito fan (yet).
Elegant, feminine, but not without a contemporary edge, plus so comfortable to wear—it’s all part of the charm and comfort of minutely gauged handmade shoes. Gianvito Rossi are often featured in women’s magazines and renowned as the “pumps you can run in.” I almost always wear flats now, so my calf muscles aren’t what they used to be, but I might be able to wear these pumps, I think. I try some on.
I’m wearing the brand’s iconic pumps with the 8.5-centimeter heels (86,900 yen). The slender stilettos supporting my bodyweight look stunning, but they’re also quite stable. I don’t wobble. They don’t call for any of that extra energy you normally need to walk in high heels, and there isn’t any of the typical sense of tension. You really could go running in them—I really get this now.
Walking in pumps on Italian cobblestone has got to be many times harder than strolling on Tokyo asphalt, but mature Italian women can strut with clear confidence because, I suppose, the long history of Italian craftsmanship has been assiduously passed down to the country’s younger generation of designer brands.
I’m wearing a dark olive pair in suede. I’m ecstatic about the exquisite color, which has bite and nuance in equal measure. They’re not meant to be sweet, but, oh! How sensual! They’ll no doubt give a big boost to your feminine factor as an adult woman.
Along with suede, there’s smooth leather and patent leather—three types in all and over 15 color variations. I find myself entranced by the beautiful colors. I think it would probably take me a few days to choose between them all.
But my first priority is comfort, when choosing shoes I can wear daily for work, so I try on a number of stable flats as well. Though I’ve never met him, I want to shout Bravo! to Gianvito for forms that so look graceful, even as flats. This is the flat version of the popular Plexi (88,000 yen).
The design combines leather and transparent PVC that lets your skin show through. There’s nothing unsophisticated about these flats. The pointed toes are smart, too. This PVC, re-modified many times over to improve it, I’m told, feels really very soft on your feet. It’s typical of this brand not to compromise in the use of any of its materials, not just in the matter of leather. My trust in luxury brands deepens. They get softer, too, when the temperature rises. In mid-summer, when you’re apt to go barefoot, they’re bound to fit even more comfortably.
It’s the same for these casual strap sandals (83,600 yen). Where Gianvito Rossi is involved, the chic factor at least doubles. Metallic silver is absolutely best for summer. It won’t show dirt as much as white. It’s modern, strikingly lovely, and goes with anything in your closet. It’s an all-around performer. The straps wrapping my ankles are rubber, eliminating any stress in putting them on or taking them off. For someone like me, not known for patience, it’s a godsend.
Also on display here is the new Tropea, with their too-cute pop colors and a design accented by Nappa leather braided straps. They’re full of the kind of playfulness an adult can really appreciate.
There’s a brand of handbags I’d heard about, still not widely known in Japan, but popular with Italian women, who have a penchant for the authentic and things that magically highlight their own personalities. So I go to Serapian on the third floor, a venerable Milanese establishment founded in 1928. My eyes are instantly drawn to the striking beauty of the mosaic tile wall adorning the bright interior.
This store is the only Serapian store in Japan to offer a bespoke service. You can make a full order of the bag of your choice in hundreds of combinations of lamb leather. At the first meeting, you’re connected to a craftsperson in Italy via Zoom, which….wow! That sounds exciting! It takes about four months for your order to arrive, but this somehow seems the precise timeline you’d expect for the luxury of getting your hands on a special masterpiece.
Incidentally, the chair I’m sitting in here is also appointed with a mosaic design. A subtle luxury pervades the store. In Italy, apparently, some bold, wealthy souls custom-order the entire leather interiors of their cars. The time and expense involved! Far beyond the realm of the plebian imagination.
The closer I examine this mosaic pattern, the more impressed I am with its intricacy. Long strips of leather are woven through fine slits, without any warpage or slack, which is a delicate process since if the weaving were done with a heavy hand, these strips could break the base leather.
The Milan workshop is staffed by four experienced craftspeople. Even for standard products, they apparently add little touches of whimsy and personality. Which means, in other words, that each item is a one-of-a-kind, with one lucky person to own it!
Especially popular right now is the Petra, which gives you the mosaic pattern in a compact form. The gusset is solid. While the dimensions are small, all your accessories will fit inside. A removable shoulder strap lets you take it with you even when you’re in a more active mood.
There’s nothing more beautiful than the monotone mosaic. I thought this combination of high-quality leather and craftsmanship would command a relatively high price. Actually, the price, at 147,000 yen is delightfully reasonable. I can see why this brand has so many adherents among Italian women who recognize authentic quality. I immediately put it on my I-want-this-bag list.
There’s also an ample lineup of luxe accessories here. Which is perfect, because I’d been looking for a wallet. I can’t help admiring the compact wallets in bright pink and orange and mosaic designs.
This mask case (15,400 yen), fabricated in response to COVID-19, is a popular gift. Can you imagine going out to eat and taking a mask case this chic with you? I think I’m in love. Though in reality I can see myself stuffing a ton of receipts in there until it’s bursting, and I laugh thinking about it. Authentic elegance may still be a long ways off.
It’s often said a lot of people in their 40s lose their way when it comes to style, because they keep wearing the things they once really liked based on the belief that they ‘know’ themselves, without realizing such items don’t really work anymore. It’s a trap that’s easy to fall into. Actually, it’s not that things no longer look good on you as you age, it’s that you have stepped up to the next phase of your life. When this happens, it’s important to imagine the you that you want to be. That’s what opens the doors to a new style. There’s no better place to dream constructively along these lines than GINZA SIX. My journey to discover the ideal me ten years from now continues.
Text: Asami Tsubota Photos: Makiko Obuchi Edited: Yuka Okada(81)
坪田 あさみ
出版社勤務を経てフリーのエディター・ライターとして独立。大人世代の女性ファッション誌をはじめ、書籍、カタログ、webコンテンツなどの企画・編集・ライティング全般に携わる。マリソルオンラインにて「おしゃれと暮らしと時々名品」を連載中。オムレツサンドが人気の逗子にあるカフェ「サンダウナー 東京オムレツ」も経営する。
Instagram: @asamit1201